こんにちは。愛知つのだ産業医事務所株式会社の産業値角田拓実です。

今回は産業医が職場の見回り=職場巡視に関して説明していきます。

「職場で安全管理は徹底しているよ」という意見もありますが、今回は産業医がどのような点に注目しているか確認していきます。

産業医巡視は義務?

産業医は労働安全衛生法により職場を少なくとも2月に1回(基本は1月に1回)巡視することが義務付けられています。

一昔前だとなかなか巡視が実施できていない例も多かったですが、近年は法令通りに実施率が高まってきています。

労基署に指摘を受けることもあるため、会社の責任として産業医巡視は実施させるように心がけましょう。

産業医はどこに注目して職場を見て回っている?

産業医は職場を巡視する際は「衛生」に関わる点に特に注目をしながら巡視しています(もちろん安全も気にはかけていますが。)

衛生とは健康や病気に関わる分野で安全と共に安心で快適な職場作りの礎になっています。

衛生の分野は目に見えない体の動き・作業の環境・化学物質・有害事象などによって引き起こされるため産業医の専門的な目線が必要になってきます。

産業医はこのように産業医学的な分野から健康問題を想起し対策に関して助言を行います。

特に近年は化学物質の自律的管理に関する義務も発生しておりさらなる対策が求められるようになりました。

職場巡視に必要な知識は?

職場巡視の大きな基準として労働安全衛生法・規則に定められた特別則(特化則、有機則、鉛則など)が基準になってきます。

また特化物や有機物などからどのような疾病が出てくるかに関する医学的知識も必要です。

特に産業医をこれから選任する際は「これらの知識を習得している産業医か?」をしっかり確認する必要があります。

これらの知識は医学部で履修することはあまりないため産業医自身が知識を定期的にアップデートする必要があるのです。

労働衛生コンサルタントの資格を持った産業医に相談するのも手です。

労働衛生コンサルタントは労働衛生や保健衛生に関する試験に合格した者が取得できる国家資格です。

このような資格を持っている産業医は職場巡視に関しての知識が充実していることが多く、職場の衛生管理を担っていただくには適切です。

取得している医師は多くはありませんが産業医を選ぶ際の一つの基準にするとよいかと思われます。

まとめ

産業医の職場の見回り=職場巡視は特に衛生の分野に関して行われています。

安全と衛生は快適な職場つくりのための両輪です。

職場環境の改善のためにぜひ産業医巡視を活用していただければと考えます。

愛知つのだ産業医事務所株式会社 産業医 角田拓実