こんにちは。愛知つのだ産業医事務所の産業医角田拓実です。

今回は産業医を月2回訪問させるメリットとデメリットを紹介させていただきます。

結論から言うと事業所規模を必要十分担当することができる時間が確保できていればよいです。

産業医の最低訪問基準は?

産業医の訪問基準(巡視基準)は法令で定められており1カ月に1回(条件を満たした場合は2回でも可となりました。)とされております。

したがって最低の回数で対応しようと月1回訪問あるいは隔月2回訪問と訪問日数を最低限に減少させている事業所が多いです。

企業規模が小さい場合はこのような訪問頻度で足りてしまう場合が多いことも事実です。

一方で事業所規模が大きくなると対応はどうなるでしょうか?

事例発生数が多いと1訪問では対応できないことも。

事業所の人数が多ければ当然問題事例や対応が必要なケースも多くなります。

安全衛生委員会のウェイトも増えることが予測されますし、工場であれば全体の面積も増え巡視が必要な場所も広大になるでしょう。

このように産業医業務と仕事量が不均等になってくると対応が徐々に月1では難しくなっていく印象があります。

個人の印象ですが300人を超える事業所から徐々に対応がむつかしくなるケースが増えていきます。

当然手が足りなくなり面談などの業務が縮小してしまえば従業員の健康リスクや会社の安全配慮義務に問題が生じてしまいます。

対応はどうする?

対応としては以下のような対応があると考えます。

  • 人事労務担当者が知識を身に付け産業医業務が円滑に進むようにサポートして時短で進めていく。
  • 産業医の訪問回数・時間を増やす。
  • 保健師を導入し産業医のサポートを行うとともに面談の一部を担当させる。

いずれにせよ人的資本・資金がかかることですのでどのような方向性を見据えていくか議論が必要です。

ただし、産業医に関しては病院の担当や他の会社での業務もあるため特に相談が必要かと考えます。

産業保健師って何?

産業保健師は職場での健康管理を得意とする保健師です。

産業医のように法定業務は行えませんが職場の健康に関して情報を整理したり面談を行うことで健康管理対応に務めることが可能です。

近年は産業医+保健師での対応を行うことで業務効率化を図りつつややコストを抑えるような対応を行うことも増えてきています。

施策の導入に関しては産業医2回訪問も含めて人事・産業医等様々なキーパーソンと相談の上方向性を定めることが大切です。

よく検討してより働きやすい職場作りができるようにしていきましょう。

愛知つのだ産業医事務所株式会社 産業医 角田拓実