中央労働災害防止協会より化学物質リスクアセスメントツールに関する書籍が発売されました。
こんにちは。つのだ産業事務所の産業医角田拓実です。
化学物質の自律的な管理に関して頭を悩ませている事業者は少なくないと思われます。
講習会においては化学物質の自律的管理に関する総論的な全体内容に関しては説明されることが多いですが、実際に何をすればよいのか?といった点にまで言及されない場合もあるようです。
また、厚生労働省の支援ツールである「CREATE-SIMPLE」を使用することを勧められても実際に使い方がわからないことも多いです。
CREATE-SIMPLEに関する情報は多くはなく一見すると専門的知識が必要に見えます。
しかしながらきちんと解説書を読みながら使用すれば専門的な知識が少なくてもリスクアセスメントを行うことはできます。
あくまで数学的なアプローチで計算されるリスクアセスメントであり作業環境測定も併用することが重要ですが会社としてリスクアセスメントの方向性を定めていくために有用だと考えます。
信頼できる情報を集めることが大切
そもそも情報が少ない「CREATE-SIMPLE」ですが使用用法はできるだけ公的な組織が出しているものを参考にすることが望ましいです。
トラブルが発生した際公的な資料を参考にしていることはネット上の情報を拾ってきた場合に比べ信頼性が極めて高くなります。
今回オススメするのは中央労働災害防止協会が出版した「すぐできる化学物質のリスクアセスメントCREATE-SIMPLE編」です。
発売されたばかりの冊子ですが32ページという少ないページ数の中で具体的な使用方法が手順別にわかりやすく掲載されています。
混合化学物質といった調べてもすぐに情報が出てこない事柄にかんしても掲載されている点は非常にありがたかったです。
私は実務上でもCREATE-SIMPLEを使用して事業所様へのリスクアセスメントのサポートも行いますが、実際に行っているアプローチと同様の手法が掲載されておりかなり有用な書籍だと考えます。
初学者にもとっつきやすい内容となっており今後化学物質の専門家ではない事業所担当者がリスクアセスメントを行ううえで活用できる書籍です。
販売はAmazonではなく中央労働災害防止協会のHPから購入することができます。価格も1000円以下と比較的購入しやすいものですのでリスクアセスメントを確実に行うために職場においておくことはオススメです。
リスクアセスメントが不安な場合は?
化学物質によるリスクは極めて高いです。実際にリスクアセスメントが行えているか心配な場合は迷わずに専門家に相談するようにしましょう。
労働衛生に精通しているようであれば職場で選任している産業医にそうだんすることもオススメです。
一方で専門分野ではないという産業医が担当している場合は、リスクアセスメントを得意とする労働衛生コンサルタントに相談することも有効な手段でしょう。
つのだ産業医事務所は労働衛生コンサルタントである代表産業医による化学物質リスクアセスメント支援も行っております。
お困りの際は気軽に相談いただければ幸いです。
愛知つのだ産業医事務所株式会社 産業医 角田拓実