事業場内保健スタッフ等によるケアとは

産業医の角田です。

今回は以前紹介したメンタルヘルスケアにおける4つのケアにおける3つ目のケア「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」に関して説明させていただきます。

前回の記事はこちらをどうぞ

メンタルヘルスにおけるセルフケア・ラインケアとは?

事業場内保健スタッフ等によるケアを解説

事業場内保健スタッフ等によるケアは産業医・保健師・衛生管理者等によるケアを指すことが多いです。

これらの専門職の担当は「メンタルヘルス対策における企画・立案」「事業場外ネットワークとの連携」「職場復帰における支援」等です。

なかなかあいまいで産業保健にあまりかかわったことのない方にはわかりにくい表現かもしれません。

今回はかみ砕いて説明していくのでご安心ください。

メンタルヘルス対策における企画・立案とは

メンタルヘルス対策において上司、職場、産業保健職等さまざまな人々が共同して対応する必要があります。

メンタルヘルス対策を継続して推し進めていくため労使で協力していくために安全衛生委員会を活用することもあります。

また、経営者などの会社運営層を巻き込んだ施策を企画・立案していきます。

PDCAサイクルを回しながら、継続的に対応を続けよりよいメンタルヘルス環境を作りあげていきます。

事業場外ネットワークとの連携とは

事業場外ネットワークとは、事業場外にいる専門家や施設のことです。

例えば外部精神科医、労働衛生コンサルタント、産業保健総合支援センターなどが1例としてあがります。

重度のメンタルヘルス対象者(事業場内スタッフでは対応しきれないレベル:例自殺をほのめかすなど)が発生した場合にアプローチすることになります。

職場環境の見直しやより客観的な社内規定づくりなどの助言を受ける場合もあります。

このような環境を作成しておくことも事業場内スタッフの仕事になります。

職場復帰における支援とは

職場復帰における支援とは実際にメンタル不調になり、復帰した従業員への支援です。

このような支援は実はすべてのレベルのケアにおいて非常に重要な働きになります。

職場内スタッフの働きとしては医学的に就業可能か?どのような配慮が必要か?どのようにすれば再発を防ぐことができるのか?意見することにあるでしょう。

実際には労務人事・上司とコンタクトを取りながら配慮を進めるケースも多く慎重な対応が必要です。

メンタルヘルス疾患は再発も多いので注意深い対応が必要になります。

まとめ

今回は事業場内産業保健スタッフに関する説明を行いました。今回紹介した業務はあくまで一部であり、個々の事例・職場の取り組みによって多岐にわたります。

メンタルヘルス対策に有用なリソースとして嘱託されている産業医・保健師に相談することも、メンタルヘルス対策に有用な方法です。

今回の記事は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございました。